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徒然草気まま読み#77
「見苦しきこと」
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今回扱うのは、第百十三段。
前半を紹介すると…
四十(よそぢ)にも餘りぬる人の、色めきたる方、自ら忍びてあらんは如何はせん。言(こと)に打ち出でて、男・女のこと、人の上をもいひ戲(たは)るゝこそ、似げなく、見苦しけれ。
四十歳も過ぎた人が…という書き出しだが、人生百年時代の現代と違って、当時の40代はもう老境。
そんないい歳をした人が、こんなことをしているのは見苦しいという兼好法師の美意識がうかがえるのだが、その一方で、鎌倉時代でも、老人と言われる世代でもこんな人はいたんだなあ、人間って変わらないなあ、なんて見方もできて、ちょっと微笑ましくもある一段。